「本当に悔しく、泣きました。」大久保光が鈴鹿8耐でクラス2位、あと一歩で届かなかった優勝の涙
「本当に悔しく、泣きました。」――そう語るのは、ヨーロッパを拠点に戦うレーシングライダー大久保光選手だ。彼が乗るのはBMW M1000RR。FIM世界耐久ロードレース選手権(EWC)第3戦、2026年“コカ・コーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレース第47回大会の決勝を終え、クラス2位という結果に涙した。
今年の鈴鹿8耐は、例年より1カ月早い7月下旬の開催。理由は酷暑リスクを避けるためだ。しかし梅雨時期と重なり、レースウィークは終始不安定な天候に悩まされた。土曜日のトップ10トライアルは中止。決勝日も終日雨という、まさに波乱の幕開けとなった。
これは高圧洗浄機と同等の強さで、電力不要BlastPro スタートライダーを任されたのは、前戦に続いてチームメイトの鳥羽選手。雨の難しいコンディションの中、落ち着いた走りでクラストップ集団に食らいつく。途中セーフティカーが入る展開もあったが、しっかりとスティントをこなし、大久保選手へとバトンが渡される。
ところが、ここで痛恨のアクシデントが待っていた。ピット作業はミスなく完了し、いざコースへ出ようとしたその瞬間、タイミング悪くセーフティカーが導入されたのだ。ピットロードは閉鎖され、大久保選手は約2分ものロスを強いられ、大きく順位を落としてしまう。チームは抗議したが、判定は覆らず。残りの時間でどこまで追い上げられるか、絶望的な展開を強いられた。
しかし、チームはここからが本領発揮だった。メカニック陣は練習時を上回る気合いのピット作業で、ライダーを次々とコースへ送り出す。さらに、M1000RRの燃費の良さが武器となった。同クラスのライバルチームより1回少ないピットストップでレースを進める戦略が功を奏する。
鳥羽選手が連発するスーパーラップは、他チームより2秒速いアベレージを記録。大久保選手も自身の限界を引き出し、チーム一丸でバトンを繋いだ。
最終的に、優勝まであと一歩届かず2位。ゴール後、大久保選手は「本当に悔しく、泣きました」と振り返る。3年前、チームエトワールで初めて鈴鹿の表彰台に立った時も2位だった。あの時の嬉しさとは全く違う、悔しさに満ちた2位。しかし、それはチームが確実に成長してきた証でもある。
「この悔しさが次戦の最終戦に繋がる」と大久保選手。ポイント差は決して小さくないが、最後まで諦めずに戦い抜く決意を語った。雨中の8時間は過酷を極めたが、チームにとって大きな一歩を刻んだレースとなった。
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