ルイ・ヴィトンがポルシェ964を完全ドレスアップ!4.0L水平対向6気筒+6速MTの2台を公開
ラグジュアリーブランドと自動車のコラボレーションは数あれど、ここまで徹底的に世界観を統一した例はそうない。米国の名門レストア&カスタムメーカー、シンガー・ヴィークル・デザインとフランスの高級ブランド、ルイ・ヴィトンがタッグを組み、ポルシェ911(964型)をベースにした2台のスペシャルモデルを2026年8月12日に初公開した。
まず1台目は、シンガーの「クラシック」サービスによるクーペ。搭載されるのは4リッター空冷水平対向6気筒自然吸気エンジンで、組み合わされるトランスミッションは6速MT。駆動方式はRR(後輪駆動)だ。カーボンセラミックブレーキや速度感応式リアウイングも装備する。
寝苦しい夜が、これひとつで快適にAirio Pro ボディカラーはサフラン、コバルトブルー、イエローというルイ・ヴィトンを象徴する3色を採用。サフランは同社が150年以上使い続けてきた伝統色であり、シンガー初期の作品を象徴する「バハマイエロー」とも呼応する。軽量カーボンファイバーボディを採用し、専用ルーフラックを装備。サーフボードやスキー板の積載も可能だ。
インテリアはさらに凝っている。ルイ・ヴィトンのラゲッジに使われる「VVT」レザーをイメージしたナチュラルカラーのレザーで統一。シートやフロントトランク内張りには、ルイ・ヴィトンのトランク内部に見られる菱形の「マルタージュ」模様をあしらった。シートのベンチレーション用アイレットは1つずつ手作業で仕上げられ、ルイ・ヴィトンの「モノグラム・フラワー」を描く。プラスチック製が一般的なスイッチやノブ、エアベントはすべて金属製(主にロジウムメッキ)に変更され、高級時計の部品と同様に手作業で仕上げられている。
このコラボレーションは、シンガーがルイ・ヴィトンにダッシュボードクロックの製作を依頼したことから始まった。スイスの時計工房「ラ・ファブリク・デュ・タン ルイ・ヴィトン」が製作した機械式時計は、ルイ・ヴィトンの腕時計「タンブール」をモチーフとし、車内から取り外して置き時計としても使える。スピードメーターやタコメーターなど各種ゲージにもタンブールのデザインが反映され、コバルトブルーを基調にオレンジの文字を組み合わせた。メーター類の再設計だけで約1年を費やしたという。
2台目は、シンガーの「クラシック ターボ」サービスによるカブリオレ。こちらはルイ・ヴィトンのウィメンズ・コレクションのアーティスティック・ディレクター、ニコラ・ジェスキエール氏がデザインに参加。クラシックなモーターボートの世界観をクルマに取り入れた。
ボディカラーはパリの街並みを形作る石灰岩をイメージした「カルケール・ルテシアン」ホワイト。ブラウンとゴールドをアクセントに、ターボモデルらしい大型のホエールテール・リアウイングを備える。リアには開閉式のラゲッジスペースを新設し、内部はクラシックなモーターボートのデッキを思わせるウッド仕上げ。バンパーを含む各部にも木材を用いている。
パワートレインは3.8リッター水平対向6気筒ツインターボエンジンで、水冷式インタークーラーを組み合わせる。トランスミッションは6速MT、駆動方式はRR。複数のドライブモードとカーボンセラミックブレーキも採用。なお、シンガーのクラシック ターボサービスでは同エンジンで450馬力からの出力が可能で、過去には510馬力仕様も製作されているが、今回のルイ・ヴィトン仕様の最高出力は明らかにされていない。
ルイ・ヴィトンにとって他ブランドとの共同アイテムを手がけるのは今回が初めて。シンガーにとっても前例のない取り組みだという。価格や詳細スペックは未公表だが、クルマに合わせたルイ・ヴィトン製のレーシングジャケットやドライビングシューズ、ヘルメット、ラゲッジなども製作されている。クルマ好きならずとも、その完成度に驚かされる1台だ。
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