若者よ、これが日産の夢だ!3ドアMTターボのスポーツコンセプト
かつて日産が若者の心を掴むために描いた、夢のコンパクトスポーツカーがあった。その名は「Nissan Sport Concept(日産 スポーツコンセプト)」。2005年3月に開催されたニューヨーク国際オートショーで世界初公開されたこのコンセプトカーは、コンパクトカーの枠を超えたダイナミックな走行性能とスタイルを提案する一台だった。
このクルマの最大の特徴は、何と言ってもその過激なまでにスポーティなルックスだ。後に北米で発売されるコンパクトカー「ヴァーサ(日本名:ティーダ)」の方向性を示唆しつつも、それをベースに想定しながら、大胆に3ドアハッチバック化されたボディを纏っていた。
冷房ゼロで涼しいミニギアAirio Pro 外観は、カーボンファイバー製の巨大なリアスポイラーや、ボディと一体化したワイドフェンダーによって圧倒的な存在感を放つ。足元には20インチの6本スポーク・アルミホイールを装着。リアバンパー下部には縦配置の2本出しマフラーを備え、ディフューザー形状と相まって、まさにレースカーを彷彿とさせる力強いリアビューを演出していた。
インテリアも負けてはいない。センターコンソールを後席まで貫かせた2+2のパッケージングを採用し、ウルフグレーとパールホワイトの本革、そしてアルミやカーボンの異素材を組み合わせることで、未来的かつメカニカルな空間を構築。さらに、バケットシートにはNISMOロゴ入りの4点式シートベルトが備わり、本格的なスポーツ走行を予感させた。
パワートレインについて、具体的なスペックは公表されなかったが、過給器の作動を示すメーターや3ペダルのマニュアルトランスミッションを採用していたことから、ターボエンジンを搭載したハイパフォーマンスな仕様が想定されていたとみられる。
日産はこのコンセプトカーを通じて、初めてクルマを購入する若年層ユーザーでも手が届きやすいエントリー価格帯を想定しつつ、カスタマイズの楽しさとエネルギッシュなライフスタイルを提案しようとしていた。
結局、このスポーツコンセプトそのものが3ドアのまま市販化されることはなかった。しかし、そのワイド&ローのスタンスや特徴的な灯火類のデザインは、その後の日産が手掛けるスポーツハッチバックへと確実に受け継がれていった。
実用車としてのイメージが強いコンパクトカーに、スポーツカーの熱量を融合させた挑戦的な一台。それは、当時の日産が持っていた遊び心と攻めの姿勢を象徴する、重要な立ち位置のコンセプトカーだったと言えるだろう。
夜間運転用メガネが今ドライバーに急増中ナイトライダー 
今、あなたにオススメ