ホンダCBX750ホライゾン、1984年登場の万能ナナハンツアラーを振り返る
1980年代、日本のバイクメーカーは海外市場に合わせた多彩なモデルを投入していた。そんな中、1984年にホンダが送り出したCBX750ホライゾンは、北米ライダーが好むアップライトなポジションと4気筒ならではの走りを両立し、国内では長距離ツーリングを快適に楽しめるバイクとしてリリースされた。
搭載されるエンジンは、747ccの空冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブ。ホンダ第3世代のインライン4と呼ばれるコンパクトなユニットで、最高出力77PS/9500rpm、最大トルク6.5kg-m/7500rpmを発揮。当時の自主規制上限値である750ccクラスで77PSを叩き出すパワフルなユニットだ。さらに、バルブクリアランスやカムチェーンの自動調整、ブラシレスジェネレーター、シャフトドライブ、油圧クラッチ、バックトルクリミッター機構と、メンテナンスフリー化や長距離走行の快適性を追求した新技術がふんだんに盛り込まれている。
デニムに合う。履くだけで「ちょいワル」Tapoon フレームはコンピューター解析で設計されたダブルクレードルタイプで、メインチューブには極太の角型鋼材を採用。エンジンはラバーマウントで振動を抑え、長距離移動を快適に楽しめるよう配慮された。燃料タンク容量は16Lと控えめだが、5速・6速はオーバードライブとなっており、燃費に優れ航続距離は十分だ。シート高は780mm、車両重量は231kg。タイヤサイズは前110/90-18、後130/80-16。
デザインは、流れるようなラインがトレンドだった時代にあって、カウルと燃料タンク、サイドカバー、シートカウルが独立しながら車体を構成する独特なスタイル。シルバーに黒を差し入れたアルミホイールやブラッククロームメッキのマフラーが、渋い佇まいを演出する。メーター周りはブラックアウトに赤文字と、当時のホンダらしい個性的な仕上げだ。
1984年型の販売価格は68万5000円。直接の後継車は存在しないが、速くて快適、そして好燃費を兼ね備えた万能ナナハンツアラーとして、今なお魅力的な一台である。
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