日産オーラNISMO RSコンセプト市販化はまだか?爆速4WDの衝撃
日産のコンパクトカー史上、最も“ぶっ飛んだ”プロトタイプが静かに熱を帯びている。2026年1月の東京オートサロンでサプライズ公開された「オーラNISMO RSコンセプト」、あれから半年が経過した今、市販化の行方はどうなっているのか。最新の動きを追った。
まずおさらいしておこう。このクルマのベースは「ノートオーラNISMO」。ところが、そこに載るパワートレインはなんと「エクストレイルNISMO」譲りの1.5リッターVCターボエンジン(発電用)と高出力モーター。さらに4WD制御には「NISMO tuned e-4ORCE」を与え、まさに規格外のコンパクトスポーツに仕立て上げられている。
デニムに合う。履くだけで「ちょいワル」Tapoon ボディワークも尋常じゃない。トレッドは左右合計で145mmも拡大され、車高は20mmローダウン。245幅のハイグリップタイヤと大容量ブレーキを収めるために、車体構造そのものにまでメスが入ったワイド&ローな異形フォルムは、見る者の度肝を抜いた。単なるショーモデルの“着せ替え”では決してないのだ。
しかも日産と日産モータースポーツ&カスタマイズ(NMC)は、このコンセプトをただの飾りで終わらせるつもりはないと明言している。「スーパー耐久をはじめとしたレースに出場することを検討する」と発表し、実際にST-Qクラスへの参戦が噂された。もし実現すれば、トヨタの水素GRカローラやカーボンニュートラル燃料で戦うホンダ、スバル、マツダといったライバルたちと鎬を削る展開になる。サーキットの過酷な環境でデータを積み、市販化への開発を加速させる“走る実験室”とする目論見だ。
公開当時、会場では「喉から手が出るほど欲しい」「ぜひ市販してほしい」と大きな反響が巻き起こった。日産側も「将来的にはコンプリートカーとしての市販化も視野に入れている」と語り、期待は一気に高まった。
しかし、2026年7月22日に新型リーフNISMOが発売された今も、オーラNISMO RSコンセプトに関する新たな公式アナウンスはない。最大の壁はやはりコストと量産性だろう。左右145mmものトレッド拡大や補強された骨格は、通常のオーラと同じラインで流すことが極めて難しい。手作業に近い専用工程が必要となり、価格高騰は避けられない。さらに厳格な衝突安全基準をクリアする技術的ハードルも決して低くない。
とはいえ、「白紙になった」と諦めるのは早い。リーフNISMOの投入で示されたように、電動化時代においても日産が「走りの歓び」を決して手放さない姿勢は明らかだ。オーラNISMO RSコンセプトは、単なる一回限りのショーカーではなく、次世代コンプリートカーの可能性を模索する重要な一手と見るべきだろう。
筆者としては、2027年の東京オートサロンのステージで「発売決定」の文字とともに再び姿を現すことを強く期待したい。あの“爆速ハッチ”が、いつか私たちの手に届く日を夢見て。
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