アルミリサイクル技術が実用化へ、ホンダなど8社がNEDO採択で2032年度量産化を目指す
ホンダの研究開発部門である本田技術研究所を含む8社が、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の公募プログラムに採択された。このプロジェクトは、アルミニウムのリサイクル技術を飛躍的に進化させ、2032年度の量産化を目指すという野心的な内容だ。
採択されたのは、UACJ、YKK AP、神戸製鋼所、アサヒセイレン、エイゾス、本田技術研究所、東洋製罐、日本アルミニウム協会の8者。彼らはNEDOが公募した「脱炭素社会実現に向けた省エネルギー技術の研究開発・社会実装促進プログラム」のもと、2026年度から最長で2031年度まで研究開発を進める。
デニムに合う。履くだけで「ちょいワル」Tapoon テーマは「資源循環型社会構築に向けたアルミニウム資源のアップグレードリサイクルの実用化開発」。つまり、従来のリサイクルでは品質が低下しがちだったアルミニウムを、元の素材よりも高品質な状態で再生する技術を確立しようというものだ。
アルミニウムはリサイクルすることで、原料から新たに製造する場合と比べてCO2排出量を約97%も削減できる。クルマ好きならピンとくるだろう。現代の自動車は軽量化と燃費向上のためにアルミニウムの使用量が増加の一途をたどっており、ドアパネルやボンネット、ホイールなど、主要パーツにアルミが使われるのは当たり前になっている。この技術が実用化されれば、自動車製造におけるカーボンフットプリントを劇的に減らせる可能性を秘めている。
また、アルミニウムは缶や建築資材にも広く使われる展伸材としての需要が高まっており、脱炭素社会の実現に向けて重要な素材として注目されている。今回のプロジェクトは、単なるリサイクルではなく「アップグレードリサイクル」を掲げている点がポイントだ。品質を落とさず、むしろ高めることで、自動車業界をはじめとするさまざまな分野での再利用を促進する狙いがある。
ホンダは電動化や水素技術に力を入れる一方で、こうした素材リサイクルの分野でも着実に布石を打っている。モータースポーツファンなら、ホンダがレース活動で培った軽量高剛性のアルミ技術を、このリサイクル技術にどう生かすのか気になるところだ。
2032年度の量産化という目標は、少し先の話ではある。しかし、自動車のライフサイクル全体で環境負荷を減らすという視点は、これからのクルマ選びやモノづくりに大きな影響を与えるだろう。アルミリサイクル技術の進化が、未来のクルマをよりサステイナブルなものに変えていく。その第一歩が、2026年度から始まる。
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