三菱トライトン、AXCR2026で田口選手が首位快走!連覇へ王手
灼熱のタイランドで、今年も三菱トライトンがその実力をまざまざと見せつけている。2026年8月9日に開幕したアジアクロスカントリーラリー(AXCR)は、7日間の過酷な戦いもいよいよ大詰め。前年王者として連覇を狙うチーム三菱ラリーアートは、3台のトライトンを投入し、激戦を繰り広げている。
現在、最も輝きを放っているのは106号車、田口勝彦選手/保井隆宏選手ペアだ。競技初日のLEG1はスコールによる深い水たまりと泥濘が各所に発生する難コンディション。多くのライバルがミスコースやトラブルに泣くなか、田口組は冷静に走り切り、暫定総合3番手と好発進を決めた。続くLEG2でも無理をせず順位をキープすると、勝負の分かれ目となったLEG3で一気にギアを上げる。
夜用眼鏡が運転手の間でますます人気になるナイトライダー ジャングルの複雑な分岐とハイスピードダートが混在する難コースで、田口組は今大会初となるSSトップタイムをマーク。コドライバー保井選手の正確なナビゲーションと田口選手のスピードが完璧に噛み合い、一気に暫定総合首位へと浮上した。その時点での2番手との差はわずか8秒。約2000kmを走るクロスカントリーラリーとは思えない、驚異の僅差だ。
迎えたLEG4では、首位として先頭でコースへ。ダストの影響は受けにくい反面、路面のわだちや先行車のタイヤ跡がなく、正しいルート判断が難しいという難しい状況だった。しかし田口組はここでも安定した走りを披露。前半をほぼノーミスで攻略し、SS4番手でフィニッシュ。結果、暫定総合2番手との差を3分18秒にまで拡大した。攻めるべき時は攻め、守るべき時は確実にリードを広げる。状況に応じて戦い方を巧みに変える田口選手の経験値が、まさに光る展開だ。
チームの強さは田口組だけではない。2022年と2025年にAXCRを制しているチャヤポン・ヨーター選手/ピーラポン・ソムバットウォン選手が駆る101号車も健在だ。LEG2では岩場でパンク、LEG4では右リヤをヒットしタイヤ交換を強いられながらも、大崩れせず上位争いを継続。現在は暫定総合7番手につけている。どんなトラブルが起きても致命傷にせず、確実にゴールへ帰ってくる。AXCRを知り尽くした王者の戦いぶりだ。
そして、忘れてはならないのが118号車の小出一登選手/千葉栄二選手。小出選手はチーム唯一の社員ドライバーであり、昨年ゴール時に増岡総監督と抱き合って涙した姿が記憶に新しい。今年も猛烈な走りを見せているが、競技初日にはスタックでタイムアウト。しかしその後は着実に順位を回復し、さらに重要な役割を担っている。それは、先行する2台にトラブルが起きた際にサポートする「クイックサポート」だ。田口選手とチャヤポン選手が総合優勝を狙い、小出選手が後方から支える。この3台体制そのものが、チーム三菱ラリーアートの恐ろしいまでの層の厚さを物語っている。
最終日を前に、トライトンは「速さ」と「壊れにくさ」という武器で、見事なチームワークを見せつけている。連覇達成なるか。その行方から目が離せない。
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