BMWがル・マンで披露した次期M3示唆のEVコンセプト「M コンセプト・ノイエ・クラッセ」
2026年6月12日、フランスのル・マン24時間レース会場で、BMWが一筋縄ではいかないコンセプトカーを世界初公開した。その名は「M コンセプト・ノイエ・クラッセ」。BMW Mシリーズの未来を占う、4ドアEVのコンセプトモデルだ。市販化の具体的なアナウンスはまだないが、そのスタイリングやメカニズムから、次期「M3」を強くイメージさせる一台として、早くも世界中のクルマ好きの視線を集めている。
そもそも「ノイエ・クラッセ」とは、ドイツ語で「ニュークラス」を意味する。1960年代にBMWが販売を開始した乗用車シリーズに端を発し、後に5シリーズや、3シリーズの礎となった名車「2002(マルニ)」を生んだ、ブランドにとって極めて由緒ある名称だ。その伝統の名前が、2020年代に入って電動化時代の象徴として復活。2025年9月には、第一弾モデルとなる「iX3」が初公開されている。そんな歴史を受け継ぐM コンセプト・ノイエ・クラッセは、シャープなラインとたくましいワイドフェンダーが目を引く、まさにMモデルのDNAを色濃く反映したデザインだ。
デニムに合う。履くだけで「ちょいワル」Tapoon ボディカラーは新開発の「モンツァ・レッド・メタリック」。往年のBMWを彷彿とさせるシャークノーズデザインのフロントには、新世代のライトシグネチャーが組み合わされ、未来的でありながらもクラシカルな雰囲気を漂わせる。フロントバンパーには、ヨットからインスピレーションを得たというトライマラン(三胴船)デザインが採用され、空力性能も徹底的に追求。エアロドアミラーやボンネット上のV字エアアウトレット、リアアクスルのダウンフォースを増加させるダックテールスポイラーなど、細部にわたって走行性能に貢献するディテールがちりばめられている。
インテリアはMモデルらしく、ドライビング体験にフォーカスしたシンプルな設計。天然繊維素材を用いた新開発のバケットシートには、レッドの5点式ハーネスタイプシートベルトが組み合わされる。シート表面は、バサーストブルーとベリーレッドのツートーンで仕上げられたメリノレザー。高級ブラックヌバックレザーがステアリングホイールやドアパネル、ロールバーに使用され、M専用シフトセレクターやステアリングのパドルシフト、デジタルディスプレイには赤いアクセントが施されるなど、細部にまで走りへのこだわりが感じられる。
パワートレインは、4基の電気モーターと「BMW Mダイナミック・パフォーマンス・コントロール」を組み合わせた「BMW M eDrive」を搭載。これは、第6世代「Gen6」フル電動パワートレインをベースにMモデル専用に開発されたもので、各輪の駆動力とブレーキ制御を最適化する。さらに800Vシステムと、100kWhを超える大容量高電圧バッテリー(第6世代円筒形セル採用)を備え、長距離走行性能も実現している。
現時点で市販モデルの価格や具体的な発売日はアナウンスされていないが、BMW M社のフランシスクス・ファン・ミールCEOは、「フル電動化時代においても、BMW M社はモータースポーツから得た革新的な技術とデザインを市販モデルへ直接反映するという伝統を継承していく。BMW M コンセプト・ノイエ・クラッセは、その意志を証明する存在だ」とコメント。このクルマの技術やコンセプトが、次期型M3をはじめとする今後のMモデルに確実に継承されていくことは間違いないだろう。
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