BYDラッコは軽の常識を覆す“黒船”だ!圧巻の安全性能と中国水準ADASを徹底解剖
7月28日に発表・発売されたBYDラッコ、巷では「N-BOXのパクリ」なんて声も聞こえてくるが、実際はそんな単純なクルマじゃない。むしろ、軽自動車の常識を根底から覆すポテンシャルを秘めた一台だ。辛口評論家・国沢光宏が、試乗レポートではなかなか報じられないメカニズムの真髄をチェックした。
まず注目したいのが安全性。軽自動車は欧州や米国に比べ衝突基準が甘く、後席安全基準はそもそも存在しない。そんな中、ラッコはリアシートにプリテンショナー機能付きシートベルトを標準で採用。衝突時にベルトの緩みを巻き取り、体をしっかりシートに密着させる。日本勢はコストを抑えて簡易的なELRで済ませることが多いなか、この装備はかなりのこだわりだ。
夜間運転用メガネが今ドライバーに急増中ナイトライダー さらにボディ構造そのものが衝突に強い。軽自動車の最大の弱点はエンジンなどの硬い構造物で潰れ代が稼げないことだが、ラッコはEV。モーターとインバーターを一体化し、バッテリーパックごと床下にレイアウト。ボンネット内には低い位置にコンパクトなモーターしかなく、前面衝突時のクラッシャブルゾーンはAセグやBセグ級。物理的な優位性は明白で、ユーロNCAPでもBYD車はアウディやメルセデスと同等の評価を得ている。
幼い子どもを乗せる家庭にとって嬉しいのが、電動スライドドアとパワーウインドウの挟み込み防止センサー。実際に小指を挟んでテストしたところ、しっかりと止まりわずかに戻る。センサーの感度は非常に高い。
ADAS(先進運転支援システム)の完成度にも注目だ。これまで日本仕様のBYD車はボッシュのプログラム式システムを採用していたが、改良速度が遅く「遅すぎる」とすら言われていた。対してラッコは、世界最先端を走る中国水準のAI制御型ADASを搭載。CCDカメラの性能もボッシュ製を大きく上回る。開発陣も「ぜひじっくり評価してほしい」と自信満々だ。
安全装備としては、最上級グレードにタイヤ空気圧センサーと車内放置防止センサーを装備。空気圧が基準値より200hPa以上低下するとインパネに警告が表示され、うっかり点検を忘れがちな軽オーナーにも安心だ。
見た目の話ばかりが先行しがちなBYDラッコだが、その真価は見えないところに凝縮されている。軽自動車の概念を変える一台、ぜひその中身をじっくり味わってほしい。
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