ホンダ シビックe:HEV RS試乗 プレリュード譲りの疑似変速が生む興奮と150万円差の価値
ホンダ シビックに新たな選択肢が加わった。2026年6月のマイナーチェンジに合わせて登場した「シビックe:HEV RS」は、ハイブリッドでありながらスポーティな走りを追求したモデルだ。
最大の注目点は、プレリュードで好評を得た疑似有段ギア制御システム「ホンダS+シフト」を採用したこと。基本はモーター駆動の電気式CVTでありながら、エンジン回転を緻密にコントロールすることで、あたかも8段ATのような変速フィールを実現している。シフトパドルを操作すれば“電光石火”の変速が可能で、コーナー進入時のシフトダウンでは「バフン、バフン」というサウンドとともに明瞭な減速Gが発生。ドライビングゲームでは味わえない興奮をドライバーに提供する。
デニムに合う。履くだけで「ちょいワル」Tapoon さらに、ドライバーの操作を学習する「スポーツアダプティブ制御」が効いており、ワインディングでアグレッシブに走れば低めのギアをホールドしてブリッピングを大胆に演出。逆にのんびり走れば、スムーズな変速に切り替わる。走行モードは「INDIVIDUAL」「SPORT」「NORMAL」「ECON」の4種類で、ホンダS+シフトのスイッチを押すと強制的にSPORTモードに切り替わり、ワンアクションで戦闘態勢に入る設計だ。
足まわりは専用チューニングが施され、ダンパー、スプリング、スタビライザーを強化。標準モデル比でロール剛性が11%アップしているが、乗り心地は驚くほど洗練されている。路面の不整は「タン、タン、タン」と爽やかにいなし、高速域やワインディングでは余分な動きが少なく正確なハンドリングを披露。タイヤは235/40R18サイズのグッドイヤー・イーグルF1アシンメトリック6(専用チューン)を装着する。
価格は465万9600円。比較車両として用意された標準ハイブリッドの「シビックe:HEV EX」(444万8400円)との差は約21万円。同じくホンダS+シフトを搭載するプレリュードとは約150万円の開きがある。プレリュードが走行モードごとに穏やかな乗り心地を保ちながら疑似変速を楽しめるのに対し、シビックRSはスイッチひとつで一気にスポーツモードへ移行する潔さが魅力。
エンジンは2リッター直4 DOHCで最高出力141PS、最大トルク182N・m。モーターは184PS、315N・mを発生し、システム全体で力強い加速を実現。WLTCモード燃費は24.0km/リッターをマークする。ボディサイズは全長4560×全幅1800×全高1415mm、ホイールベース2735mm。車重は1470kgだ。
ホンダS+シフトの操作に加え、アクティブサウンドコントロールも進化。ダッシュボード中央スピーカーとリアウーハーを追加したマルチスピーカー構成により、低回転から高回転までの音のドラマ感がリニアに伝わる。最初は「おもちゃっぽい」と感じるかもしれないが、すぐにその音づくりの巧みさに引き込まれる。
20万円強の価格差でここまでの走りの差を味わえるなら、RSは間違いなく“お値打ち”だ。プレリュードとの150万円差も、シビックe:HEV RSが持つ実用性とスポーツ性のバランスを考えれば、十分納得のいく選択肢と言えるだろう。
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