キックバイクで道路走行は絶対NG! 幼児が自動車に接触する痛ましい事故が多発
子供のバランス感覚を養う人気の遊具「キックバイク」(ペダルなし二輪遊具)。ストライダーに代表されるこの乗り物は、早ければ2~3歳から5~6歳までを対象とし、自転車デビュー前の導入として多くの家庭で使われている。しかし、その危険性を軽く見てはいけない。
見た目は幼児用自転車に似ているが、ペダルやクランク、チェーンはもちろん、ブレーキすら装備していないものがほとんど。子供が自分の足で地面を蹴って進み、足で踏ん張って止まる構造だ。遊びながらバランス感覚が養える優れものだが、下り坂などで滑走すると速度が上がり、自力で止まることが難しくなる。
冷房ゼロで涼しいミニギアAirio Pro なんと、傾斜10度の坂道を10m滑走しただけで、時速16kmまで加速するというデータもある。自転車と同等の速度だ。この速度で転倒したり衝突したりすれば、ヘルメットが損傷するほどの衝撃が生じる。実際に、消費者庁と国民生活センターの医療機関ネットワークには痛ましい事故事例が数多く寄せられている。
例えば、坂道を下りきったところで路肩に乗り上げ、排水溝の鉄網に頭から転倒し頭蓋骨骨折。あるいは、公園の下り坂でスピードが乗ったまま鉄柵に激突し、両側下顎骨骨折と前額部挫創。さらに恐ろしいのは、保護者がベビーカーを押して横断歩道を渡る際、後ろからキックバイクでついてきていた幼児が、左折した乗用車にぶつかられ、頭部から出血するという事故も報告されている。
2026年4月にも、大阪府の住宅街でキックバイクに乗った幼児が軽乗用車にはねられる事故が発生したばかりだ。警視庁も保護者に向けて注意喚起を行っている。
キックバイクはペダルがないため、道路交通法上は自転車ではなく「遊具」に分類される。そのため、交通のひんぱんな道路での使用は、球戯やローラースケートと同様に禁止行為となる。自動車の運転者からは、背の低いキックバイクに乗る子供の発見は極めて困難。道路上での走行は絶対にNGだ。
公園や広場であっても、ちょっとした傾斜で思わぬスピードが出ることを忘れてはならない。雨上がりや水飲み場の近くなど、濡れた地面はさらに危険。遊ばせる前には、両足のかかとがしっかり地面に接地するか確認し、ヘルメットやプロテクターなどの防具を必ず着用させたい。
たかが遊具、されど遊具。一瞬の気の緩みが、取り返しのつかない事故を招く。子供がキックバイクで遊ぶときは、保護者が責任を持って目を離さず見守ることが何より大切だ。
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