トヨタ液体水素、日産AI自動運転、スズキ牛糞メタン…国産3社の次世代技術を一気読み
「太陽光×EV」あたりで知識が止まっていませんか? 実は今、国産メーカーたちはもっと先を行く、ちょっと驚きのテクノロジーに挑んでいる。トヨタは液体水素でレースに挑み、日産はAIで自動運転の常識を覆そうとしている。そしてスズキは、インドで牛糞から燃料を作るという、一石二鳥の取り組みを進めている。
まずはトヨタ。水素エネルギーは長い目で見れば人類に必須の技術だが、FCEV(燃料電池車)は水素ステーションの利用率が上がらず、初期のBEVと同じジレンマに悩んでいる。そこでトヨタが取り組むのが、液化水素を使った水素燃焼エンジンの開発だ。当初はGRカローラでスーパー耐久シリーズに挑戦していたが、今年はル・マン24時間でデモランを披露するまでに進化。欧州のレース主催者はサステイナブルへのこだわりが強く、将来、ル・マンに水素カークラスが誕生する可能性は高い。
デニムに合う。履くだけで「ちょいワル」Tapoon 続いて日産。従来の自動運転制御ソフトは、認知・予測・計画・制御といったモジュールごとに処理を分担していた。段階的にADASを進化させてきた大手自動車メーカーはこの手法を選んできたが、この慎重さがテスラや中国勢に遅れをとる原因となっていた。対して、いま日産が取り組むE2E(エンド・ツー・エンド)自動運転ソフトは、各種センサー情報をそのままLLM(大規模言語モデル、一種のAI)にブチ込んで直接クルマの制御を行う仕組み。AIを学習させるだけで進化スピードが加速するため、世界的にはこちらが主流になりつつある。日産は2027年年度末までに、このE2E自動運転を搭載した次世代プロパイロットを日本で初めて市場投入する予定だ。
そしてスズキ。内燃機関の問題点は化石燃料を燃やすことで排出されるCO2だが、燃料そのものをサステイナブルに変えてゆくというアプローチも重要だ。植物由来のエタノールには半世紀近い歴史があり、ブラジルではサトウキビ、アメリカではトウモロコシを原料にバイオエタノールが大量生産されている。その量は両国合計で年間1億kL以上(日本のガソリン+軽油消費量の1.3倍)。そんな中、スズキがインドで注目するのが、牛糞を発酵させてメタンガスを生成する取り組み。牛糞から大気中に放出されるメタンガスはCO2の約28倍の温室効果を持つそうで、エネルギーとして再利用しつつ、温室効果ガスを高効率に削減できるという一石二鳥のアイデアだ。
いずれもまだ発展途上の技術だが、国産メーカーが未来に向けて確実に歩みを進めている証拠。今後の実用化が楽しみでならない。
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