トーヨータイヤが本気の10台体制!ラリー北海道に挑む注目マシンと哀川翔チームのトライトン
国内ラリーシーンで存在感を増すXCRスプリントカップシリーズ。その第6戦「ラリー北海道」(9月4日~6日開催)を前に、トーヨータイヤが全面サポートする9チーム・10台のラリーカーが一堂に会した公開テストが、7月に愛知県岡崎市の乙川河川緑地で行われた。この場所は2023年にWRCラリージャパンのSSとしても使われた由緒あるスペース。特設のフラットダートコースが設けられ、各マシンがテスト走行を実施。ラリーファンならずとも注目のイベントとなった。
今シーズンのXCRスプリントカップは全7戦で争われ、クラスもXC-1、XC-2、XC-2S、XC-3、XC-3Sの5つに拡大。北海道以外でも秋田や群馬での開催が始まり、全国規模のラリーへと進化を遂げている。そんな中、今回最も注目を集めたのは、新設されたSUV向けカテゴリー「XC-2S」だ。クロカン4WDやトラックに加え、SUVの参戦が増えたことを受けて導入されたこのクラスには、WISTERIA with TOYO TIRESのスバル『フォレスター』がエントリー。ドライバーはD1GPで昨年のシリーズチャンピオンに輝いた藤野秀之選手。昨シーズンはジムニーシエラでXC-3クラスを制した実力者が、新型フォレスターにマシンチェンジして臨む。
エアコンなしで部屋を涼しくするならこの一台Airio Pro 藤野選手は「フォレスターはまだパーツが少ないが、グラベルでも乗りやすく速く走らせられる。セットアップが進めばさらにポテンシャルアップできる」と自信を見せる。装着するタイヤはオープンカントリーR/T(225/60R17)。そのフィーリングについて「滑らせて走る際のコントロール性が良く、悪路でのバーストなどのトラブルを心配せずに思い切って攻められる。リエゾンでの一般道走行でも乗り心地が良く騒音も少ない」と絶賛する。ドリフトで培った滑らせ技をラリーに活かすスタイルについては「クルマが横を向くのに慣れているので、ラリーでも積極的に滑らせて曲げる。コーナーやコンディションによって滑らせた方が速いのか、ステアリングで曲がるのかを瞬時に判断している」と語る。
もう1台のXC-2Sクラス参戦車両は、TCP MAGIC with TOYO TIRESのマツダ『CX-60』。直6 3.3Lディーゼルに48Vマイルドハイブリッドを組み合わせたパワートレインがラリーで有利と、チーム代表の川戸泰介さんは語る。「マイルドハイブリッドはパワーがパンと出る感覚がメリット。オープンカントリーR/T(265/60R18)は熱が入っても熱ダレが少なく、ブロックのコシの強さで駆動力をしっかり路面に伝える」とタイヤの優位性も強調した。
また、XC-2SクラスにはTEAM JAOSのレクサス『GX550h』も参戦。ハイブリッド車というラリー車両としては珍しい存在で、2025年のBAJA1000ではクラス2位を獲得(ハイブリッド車史上初の完走)した実績を持つ。ドライバーの能戸知徳選手は「BAJA1000と同じ車種でXCRスプリントカップにも参戦。環境負荷を抑えつつモータースポーツを戦っていく」と意気込む。使用タイヤはオープンカントリーA/T IIIだ。
そして、会場でひときわ目を引いたのが、FLEX SHOW AIKAWA Racing with TOYO TIRESの三菱『トライトン』。総監督を務める哀川翔さんもデモランに同乗し、「前回乗った時よりスムーズに走るマシンに仕上がっている。もちろん望むのはトップだが、タイムだけじゃなく楽しむラリーをやってほしい」と期待を込める。ドライバーの川畑真人選手は「トライトンはセットアップも進み乗りやすくなった。オープンカントリーR/Tトレイル(265/70R17)はコントロール性が良く、天候が急変しても対応できる。ラリー北海道ではチャンピオンを目指す」と力強く宣言。2026年バージョンではカラーリングを青系に変更し、ECU最適化やブレーキ変更、サスペンションリニューアルで戦闘力を大幅に向上させている。
XC-2クラスにトライトンで参戦する圭rallyproject with MMC TOYO TIRESの竹岡圭選手は、マフラー変更やシュノーケル微調整でパフォーマンスアップを図る。「目標はいつも通り完走。オープンカントリーR/Tトレイルは向きが変わりやすく、コントロール性で詰めるのがチームの方針」と語る。
これらのマシンを支えるトーヨータイヤのオープンカントリーシリーズは、BAJAやダカールラリーなど世界の過酷なレースで鍛えられてきた。トーヨータイヤグローバルマーケティング部の吉川部長は「トレッド面やサイドウォールの剛性、カーカスやベルトの内部構造素材もレースのフィードバックを受けて進化している。XCRスプリントカップで得られた知見を活かし、さらに信頼性の高いタイヤ供給を目指す」と語る。
今週末8月1日~2日には「ASAMA ATTACK」にWISTERIAやFLEX SHOW AIKAWA Racing、TEAM JAOSなど7台が参戦。そして9月のラリー北海道では、トーヨータイヤのオープンカントリーを履いた10台のラリーマシンが、本番でどんな走りを見せるのか。熱い戦いから目が離せない。
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