半世紀前に世界初!ダイハツ初代シャレードが切り拓いた3気筒エンジンの真実
いまやコンパクトカーの定番となった直列3気筒エンジン。その先駆けが、1977年11月に登場したダイハツの初代「シャレード」だ。半世紀以上前のこのモデルが、どのようにして世界初の量産4サイクル3気筒を実現し、自動車史に名を刻んだのか。クルマ好きなら絶対に知っておきたい、その革新的な中身に迫る。
初代シャレードの開発コンセプトは「広くて小さい快適な経済車」。当時、第1次オイルショックを経て省資源・省エネルギーが強く求められる中、ダイハツは「5平米カー」という目標を掲げた。車両の平面投影面積を約5平米に抑えながら、大人5人が乗れる室内空間を確保するという、まさに相反する要求を両立させるための鍵が、エンジンだった。
デニムに合う。履くだけで「ちょいワル」Tapoon 搭載されたのは、4輪乗用車として世界初の量産4サイクル直列3気筒エンジン「CB型」。排気量約1000ccに最適な気筒数を追求した結果、1気筒あたり約330ccの3気筒が導き出された。4気筒より部品点数が少なく、エンジンを小型・軽量化できるメリットは、エンジンルームを縮めて室内を広げる設計思想と見事に合致した。
しかし、3気筒エンジンの最大の弱点は振動。4サイクル乗用車としては前例がなく、この課題を克服するために、ダイハツはバランスシャフトを採用。さらにダッシュパネルやフロントフロアなど車体各部に徹底した防音・防振対策を施した。その成果はカタログで「4気筒、V型6気筒エンジンに勝る」と謳うほどにまで高められた。
性能面では、最高出力55PS/5500rpm、最大トルク7.8kg-m/2800rpmを発生。低回転から力強い実用重視の特性と、わずか665kgの軽量ボディが組み合わさり、軽快な加速を実現した。のちには高回転域を強化した60PS仕様も追加されている。燃費は10モードで19km/L、60km/h定地走行で28km/Lを達成。希薄燃焼方式「DECS-L」により、厳しい昭和53年排出ガス規制にも適合した。
「燃料を節約しながらも、走りと広さを諦めない」。その答えが3気筒だった。半世紀前に世界をリードした初代シャレードの功績は、現代のコンパクトカーに脈々と受け継がれている。
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