7年ぶり刷新!メルセデス・ベンツ新型CLA、1.5LマイルドHVで激変した走り
メルセデス・ベンツが2026年4月22日に日本初公開した新型「CLA」。3代目となる今回は7年ぶりのフルモデルチェンジで、プラットフォームからパワートレイン、電子アーキテクチャまで全てを一新。早速、内燃機関モデルのベーシックグレード「CLA 180」に試乗した。
エクステリアは先代のスタイリッシュな4ドアクーペフォルムを継承しつつ、EQシリーズで培われた先進的なディテールを融合。実車は写真写り以上に魅力的で、全長4725mm×全幅1835mm×全高1470mmと日本の機械式立体駐車場にも余裕で収まるジャストサイズだ。Cd値も優れ、高速での安定性と静粛性に貢献している。
夜用眼鏡が運転手の間でますます人気になるナイトライダー インテリアは「日本の禅の庭」に着想を得たというシンプルで先進的な空間。ダッシュボードには助手席まで覆う超大型ディスプレイが鎮座し、タービン形状のエアベントがスポーティなアクセントに。ステアリングの静電容量式タッチスイッチは一部物理ボタンが復活し、操作性が向上した。大型パノラミックガラスルーフは遮熱性能を持つが、日本の酷暑対策としてインポーターが後付けシェードを開発中という徹底ぶりだ。
メカニズムの要は新開発の「MMA(メルセデス・ベンツ・モジュラー・アーキテクチャ)」。BEVファースト設計で、内燃機関車と電動車を1モデルで選べる戦略の旗振り役だ。サスペンションはフロント3リンク、リアマルチリンク。
パワートレインは新世代1.5L直4ターボ(M252型)を搭載。CLA 180は最高出力100kW(136ps)/最大トルク200Nmを発生。トランスミッションは22kW(30ps)/200Nmのモーター内蔵8速eDCT。1.3kWhのリチウムイオンバッテリーを組み合わせ、48Vマイルドハイブリッドとは思えないほどフルHVに近いEV走行が可能だ。第3のクラッチによってエンジンを完全に切り離し、高速でもアクセル開度に応じて積極的にエンジン停止する。エアコンコンプレッサーも48V電動化され、EV走行中も冷暖房性能が低下しない。
電子アーキテクチャは「MB.OS」を搭載。Qualcomm製チップがインフォテインメント、NVIDIA製チップが自動運転・アシスト系を担当し、OTAアップデートで将来の機能進化に対応。第4世代MBUXは生成AI(Google GeminiやChatGPT)を組み込み、自然な対話で操作可能。バーチャルアシスタントは3種類から選択でき、愛着を持ってコミュニケーションを楽しめる。
走り出して最初に感じたのは、圧倒的なボディの塊感。これまでのメルセデスとは明確に異なる硬質な安心感がある。日常域ではEV走行の粘りが強く、滑らかで静粛。エンジン始動時のショックも巧みに遮断される。しかし、車線変更や合流で強めの加速をすると、EV→エンジン始動→クラッチ締結→ギヤ選択の一連で一瞬のタイムラグが生じる。かつてのホンダ・スポーツハイブリッド i-DCDを想起させるフィーリングだ。
フットワークはスポーティに引き締められ、綺麗な舗装路ではフラットだが、荒れた路面では初期入力の硬さとロードノイズが気になる。ところが時速70km/hを超えると低速の硬さが一変。高速巡航では路面のうねりをいなし、フラットな乗り心地に。空力性能も相まって、コンパクトクラスを超えた重厚感だ。
ワインディングでは本領を発揮。ノーズの入りが鋭く、4WSかと錯覚する一体感のある旋回を見せる。FFベースながら前傾姿勢にならず、ロールも極めて少ない。SPORTモードではステアリングの手応えが増し、モーターアシストが即座に立ち上がる。1.5Lとは思えないトルク感で、上り勾配でもシフトダウン不要。美味しい領域は2000~3500rpmで、高回転まで引っ張るよりポンポンと早めにシフトアップする走りがベストマッチだ。
総じて、街乗りの超低速域に欧州主導の味付けを残すものの、扱いやすさと質の高さ、デジタル先進性をバランスよく備えた新世代メルセデス。日本の住環境にストレスなく溶け込むサイズ感も含め、総合的な満足度は極めて高い一台だ。
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