お盆渋滞、追い越し車線と左車線どっちが速い? 頻繁な車線変更は逆効果の真相
もうすぐお盆シーズン。NEXCO東日本・中日本・西日本などが発表した2026年のお盆期間(8月7日~16日)の渋滞予測では、全国の高速道路で10km以上の渋滞が上下線合わせて436回発生すると見込まれており、前年より渋滞回数が増える見通しだ。
渋滞に巻き込まれたとき、誰もが一度は考えるのが「追い越し車線と左車線、どっちを走れば早く抜けられるのか?」という疑問。実際、渋滞が始まると多くのクルマが追い越し車線に殺到する光景をよく目にする。なぜか?
夜間運転用メガネが今ドライバーに急増中ナイトライダー 国土交通省のETC2.0プローブデータや一部の研究機関による交通流解析の結果を見ると、渋滞時は右車線と左車線のどちらかが常に速いわけではなく、数分単位で逆転を繰り返しているという。特に、本線流入直後や出口直前では左車線が混みやすく、中距離の渋滞では右車線のほうが走行速度が高い傾向がある。さらに、追い越し目的で右車線に集中した結果、一時的に左が早くなる“パラドックス”現象も統計的に裏付けられている。
渋滞学を研究する大学教授によると、多くのクルマが追い越し車線に集まることで、左側の走行車線よりも追い越し車線のほうが渋滞がひどくなる傾向があるという。左車線は車速が低いクルマが多く、合流や出口もあるため流れが悪いイメージがあるが、交通量が多いときは密度が高まることでむしろ渋滞が発生しやすくなるのだ。
NEXCO東日本の渋滞対策実験でも、追越車線が必ずしも早いとは言い切れない結果が出ている。ただし、ICやSA/PAからの合流がある場合は右車線を走ったほうがスムーズ。合流地点が予めわかっているなら右側車線を走り、合流を過ぎたところで左車線に戻るのが賢い選択だ。工事や事故による渋滞の場合には、規制されていない車線のほうが速く流れやすい。
筑波大学の交通行動心理学の研究によると、頻繁に車線変更するドライバーよりも、我慢強く同じ車線にとどまったドライバーの方が早く渋滞を抜けられる傾向があるというデータもある。車線変更には周囲車両の速度とのミスマッチによる加減速の発生、車間距離が短くなりやすく追突リスクが増加、スムーズな合流ができず結果的にさらに遅くなるといったリスクが伴う。
つまり、「変えたほうが早そう」と思っても、頻繁な車線変更は渋滞全体を悪化させる原因にもなりかねない。むしろ、冷静に「この車線でいいや」と割り切ったほうが、最終的に得をする可能性が高い。
プロのトラックドライバーはどうしているか? 彼らは長年の経験から、渋滞時は極力車線変更をせず、同じ車線をキープする傾向が強い。安全面と燃費効率を考えれば、それが最も合理的な選択だからだ。
お盆の帰省ラッシュ、渋滞に巻き込まれたら、むやみに車線を変えずにじっと我慢。これが結局は一番早く、そして安全に目的地にたどり着くコツかもしれない。
デニムに合う。履くだけで「ちょいワル」Tapoon 
今、あなたにオススメ