地味なのに年間9.5万台! トヨタ ルーミー、ソリオ、プロボックス…ロングセラー5選
高級ミニバンやスポーツカーのような華やかさはない。それでも毎年コンスタントに売れ続け、気づけば街にあふれているクルマが存在する。派手な自己主張をせず、しかし確かな実力でユーザーから選ばれ続けるロングセラーたちに、あえてスポットを当ててみよう。
■商用車のド定番、トヨタ プロボックス 街中で見かけない日はないと言っていいほど普及しているのがトヨタ プロボックスだ。2002年に初代が登場。初代ヴィッツのプラットフォームを流用したバン(ステーションワゴン)として誕生した。安くて頑丈なことが最大の特徴で、2014年に登場した現行型のエントリーモデルはガソリンエンジン搭載で約192万円~と、商用車として極めてリーズナブルな価格設定だ。バンタイプゆえに荷室は広大で、仕事道具や商品をたっぷり積める実用性も魅力。初代は2002~2014年まで販売され、現行型もすでに12年が経過したが、人気は衰えない。近年は自家用車として使うケースも増えているが、現行型は4ナンバーの商用車のみの設定。毎年車検が必要など、乗用車とは異なる点もあるので注意したい。
デニムに合う。履くだけで「ちょいワル」Tapoon ■日産 NV200バネット、17年経ても現役 日産のバネットシリーズは1978年に誕生。3代目と4代目はマツダ・ボンゴのOEMだったが、2009年に登場したNV200バネット(事実上の5代目)で久しぶりの自社開発に戻った。キャブオーバー型からボンネットバンへとスタイルを変え、商用4ナンバーに加えてワゴンタイプの5ナンバー車もラインナップ。従来型の4WD&ディーゼルターボモデルは2016年まで継続販売された。使い勝手の良さから国内はもちろん海外でも販売され、他社へのOEM供給も行われた。発売から17年を経た今も人気は健在で、車中泊対応のNV200バネット MYROOMもリリースされるなど、そのユーティリティの高さを改めて示している。
■スズキ ソリオ、年間5.4万台の安定感 スズキの軽トールワゴン、ワゴンRの普通自動車版として1993年に登場したワゴンRワイドが起源。ワゴンR+、ワゴンRソリオを経て、2005年にソリオの名称に落ち着いた。歴代モデルが好調で、現行型は通算4代目。2025年の年間販売台数は約5万4000台と、スズキ車トップの売り上げを記録した。人気の理由は平均点の高さ。2列シートのみと割り切った室内は広く、マイルドハイブリッドシステムで燃費も良く(FFモデルはWLTCモードで22km/L)、小回りの利くハンドリングも評価が高い。価格は192万円~と、お手頃なのも魅力だ。
■トヨタ ルーミー/ダイハツ トール、販売力で圧倒 ソリオの最大のライバルが、トヨタのトールワゴン・ルーミーと、その兄弟車のダイハツ トールだ。ルーミーは2016年に登場。実際にはダイハツが製造・販売するトールのOEM車で、発売当初はトヨタ内に兄弟車のタンクも存在した。ソリオが1.2リッター+マイルドハイブリッドなのに対し、ルーミーは直列3気筒の1リッターエンジン。パワー面ではソリオに譲るが、シンプルなガソリンエンジン車ゆえに車体価格で優位に立つ。さらにトヨタの販売力も強く、2025年度の販売台数は約9万5000台。販売10年目を迎えた車としては極めて優秀な成績だ。2020年のマイナーチェンジでタンクを廃止し、ルーミーに一本化された。一方、ダイハツ トールの2025年度販売台数は7000台強と、ルーミーには差をつけられているが健闘している。ソリオもルーミーがいなければさらに販売を伸ばせた可能性は否定できないが、ライバルがいるからこそ進化もある。コンパクトトールワゴンの需要が続く限り、この戦いはまだまだ終わりそうにない。
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