マツダRX-7 FDの開発秘話を詰め込んだ公式本が発売!歴代主査が語る真実
ロータリーファン、そしてスポーツカー好きに朗報だ。三樹書房が、3代目マツダ『RX-7』(FD)の誕生35周年を記念した書籍『マツダ RX-7 FDプロファイル』をリリースした。自動車史料保存委員会が編集を担当し、1991年のデビューから2002年の生産終了まで、約11年にわたるFDの進化を余すところなくまとめた二訂版だ。
この本の最大の目玉は、開発当時主査を務めた小早川隆治氏と、その翌年から主査を引き継ぎ生産終了まで陣頭指揮を執った貴島孝雄氏による、書き下ろし原稿の収録である。彼らが生の声で語る開発の舞台裏は、まさにFDの心臓部を覗くような体験をもたらしてくれる。
デニムに合う。履くだけで「ちょいワル」Tapoon FDが開発された1980年代後半、米国ではブラックマンデーによる不況でスポーツカー市場が冷え込む一方、日本ではスポーツカー熱が急上昇していた。しかし開発チームは、1990年代には環境規制が厳しくなり、パフォーマンスを高めた下位クラスのスペシャリティカーが台頭することで、スポーツカーそのものの存在意義が問われる時代が来ると予測していた。
そこでFDの開発は、「よりピュアに、よりスピリチュアルにスポーツを語りたい。そして何よりも、人の心をさらに熱くする存在でありたい」という視点から、スポーツカーとは何かを根本的に問い直すことから始まったという。まさに、ロータリーエンジンを搭載したピュアスポーツの極致を目指したわけだ。
本書の内容は実に濃密だ。第1章では初期型(1型)の商品紹介と技術解説、第2章では小早川隆治氏による開発の背景と志、第3章では2型から6型までのマイナーチェンジの技術解説、第4章では歴代特別仕様車11車種をすべて紹介、第5章では貴島孝雄氏がさらなる進化を求めた育成の記録を綴る。さらに、FDの各年生産台数や日本の登録台数、輸出台数、ロータリーエンジンの歴史年表まで収録されており、資料としての価値も極めて高い。
編集を担当した自動車史料保存委員会は、2005年に有志で結成された団体で、日本の自動車に関する資料を収集・整理・継承することを目的としている。彼らが3代目RX-7を「量産型ロータリーエンジンを搭載した高性能スポーツカーの最終進化形」「日本独自のデザインを含め、国産車を代表する一台」と位置付け、その第1作としてこの本を企画したのも納得だ。
A5判・並製で160ページ、カラー口絵16ページ。定価は1980円(本体1800円+税)。この価格で、FDの全歴史を手に入れられると思えば、ロータリーファンならずとも手に取りたくなる一冊だろう。
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