日産新型キックス「G」の開くパノラミックルーフ、本当に必要か徹底検証
2026年6月に登場した日産の新型キックス。そのラインナップの中でも特に注目を集めているのが、最上級グレード「G」だ。最大の売りは、電動でチルトアップとスライド開閉が可能なパノラミックガラスルーフ。単なる固定式のガラス天井ではなく、スイッチひとつで外の風を取り込める開放感が魅力だ。しかも、日差しが強い日には電動格納式シェードで簡単に遮光できる。この装備は2WDのGと4WDのG e-4ORCEに標準装備で、下位グレードにはオプションすら用意されていない。つまり、開くガラスルーフを求めるなら、必然的にGを選ぶことになる。
ただし、Gとひとつ下のグレードX+との価格差は34万8700円。この差額はガラスルーフだけの代金ではない。Gには225/45R19タイヤ&19インチアルミホイール、ルーフレール、グロス仕上げのバンパーやフェンダー、アダプティブLEDヘッドライト、LEDアクセントランプといった外装装備が加わる。室内も合皮シート、運転席パワーシート、ゴールドのメタル調フィニッシャー、プレミアムファブリックの加飾と、内外装をトータルでグレードアップした内容だ。ガラスルーフを軸に、クルマ全体を豪華にまとめたのがGという位置づけである。
これは高圧洗浄機と同等の強さで、電力不要BlastPro とはいえ、Gを選ぶ際にはいくつか注意点もある。まず頭上空間。X+の室内高は1230mmだが、ガラスルーフを備えるGは1195mmと35mm低くなる。座高にもよるが、背の高い人は後席も含めて実際に確認しておきたい。燃費にも影響が出ている。GのWLTCモード燃費は2WDで23.4km/L。X+の25.7km/Lより2.3km/L低い。G e-4ORCEも20.1km/Lで、X+ e-4ORCEの21.5km/Lを下回る。19インチタイヤや豪華装備による車重増も影響しているが、ガラスルーフだけのせいではないものの、Gを選ぶ際の判断材料だ。
さらに、Google搭載のNissanConnectインフォテインメントシステム、インテリジェントルームミラー、前後ドライブレコーダー、ETC2.0はセットオプション。BOSEパーソナルプラスサウンドシステムも別料金で、Gだからといって全部入りではない点も頭に入れておきたい。
開放感をあまり重視せず、燃費と価格を優先するならX+の選択が賢い。一方、家族や仲間とのドライブで光と風を楽しみ、19インチタイヤや上質な内外装にもこだわりたいなら、Gの満足度は高い。開くガラスルーフは必需品ではない。しかし、必要性を超えてクルマを好きにさせる、Gだけのぜいたく装備であることは間違いない。
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