ヤマハ発動機、水素で走るサウナボートを開発。2026年WRCフィンランドで披露
水上でサウナを楽しみながら、環境にも優しい——そんな未来のマリン体験が現実になりつつある。ヤマハ発動機は、フィンランドのNPO法人「セントラル・フィンランド・モビリティ・ファウンデーション(Cefmof)」と共同で、水素エネルギーを活用したサウナボートの開発・実証プロジェクトに参画することを発表した。
このプロジェクトの核心は、水素燃料電池と水素カートリッジで発電した電力を、ヤマハ発動機の電動推進機「HARMO(ハルモ)」に供給し、ボートを駆動すると同時に、水素サウナ設備を運用するという点にある。外部組織との協業で水素と電動を組み合わせたマリン用途の取り組みは、同社にとって初めてのケースだ。
寝苦しい夜が、これひとつで快適にAirio Pro HARMOは、電動モーターを動力とする推進機ユニットとステアリングシステムで構成される。特徴はリムドライブ方式の採用だ。この方式により高効率な推進力を発揮し、特に低速域で強い推力を生み出す。さらに低振動・低騒音を実現し、乗船者に快適な空間を提供。スムーズで高い操船性も誇る。
サウナ設備は、ハービア(Harvia Plc)とトヨタ自動車が共同開発したもの。水素の燃焼で発生する熱を利用する新しいスタイルのサウナだ。つまり、ボートの走行もサウナの熱も、すべて水素由来のクリーンエネルギーでまかなわれる。
ヤマハ発動機はこのプロジェクトにおいて、HARMOの提供とボートへの実装に関する技術・人員支援を担当する。ただし、あくまでも実証としての取り組みであり、現時点で事業化や販売を前提としたものではないとしている。
開発されたサウナボートは、2026年7月30日からフィンランドで開催される世界ラリー選手権(WRC)ラリー・フィンランドで披露される予定だ。
Cefmofは、フィンランド・ユバスキュラ市、トヨタ・ガズー・レーシング・ワールド・ラリー・チーム、トヨタ・モビリティ基金の連携により設立されたNPO法人。カーボンニュートラルの達成に向けた持続可能なモビリティやまちづくりの実証に取り組んでいる。
ヤマハ発動機は、この取り組みを同社のサステナビリティおよび脱炭素社会の実現に向けた「マルチパスウェイ」の考え方に合致するものと位置づける。電動化だけでなく、水素など多様なエネルギーの可能性を検証することで、環境負荷低減と新たな価値創出の両立を目指す。
ラリーの熱気と、サウナの湯気。2026年のフィンランドで、水素が紡ぐ新たなマリンカルチャーがお目見えする。
夜間運転用メガネが今ドライバーに急増中ナイトライダー 
今、あなたにオススメ