エイプリルフールが現実に!BMW M3ツーリング24H、ニュル24時間で5位入賞の衝撃
2026年のニュルブルクリンク24時間レース。F1王者マックス・フェルスタッペンの参戦で注目を集めた一方、中継に映る一台のクルマが観客と視聴者の目を釘付けにした。ポルシェ911やAMG GTといったクーペスタイルのGT3マシンの中に、ワゴンボディのBMWが疾走していたのだ。しかも、このワゴンは並み居るライバルを抑えて5位入賞を果たす快挙を成し遂げた。
そのクルマこそ、BMW M3ツーリング24H。きっかけは、2025年のエイプリルフールにBMW MがSNSに投稿した1枚のフェイク画像だった。M3ツーリングに巨大なリアウィングを装着したジョーク画像が大きな反響を呼び、Mの関係者たちがノリノリで実現に動き出した。開発ドライバーを務めたイエンス・クリングマンは、プロジェクトの打診を受けた際に「正気か!?」と口にしたという。しかし、役員から「与えられた条件の中で、本格的なGT3マシンを製作する」と聞かされ、それがMの神髄だと安堵したそうだ。
寝苦しい夜が、これひとつで快適にAirio Pro 実車が初めてニュルに姿を現したのは、2026年3月21日のNLS(ニュル耐久シリーズ)第二戦。クリングマンが未完成の実車に初対面したのは2026年1月末で、シャシー本体は2月初頭に完成。エイプリルフールから1年足らずでの実戦投入は、プロの本気を見せつけるものだった。
M3にはM4 GT3のパーツが数多く応用されたが、最大の課題はエアロだった。M3ツーリングとM4ではボディ形状が異なり、セットアップを応用できない。BMWはニュルでのM4のデータを数多く所有していたが、そのほとんどが役に立たなかった。ツーリング特有のルーフラインにより空気抵抗が大きく、質量も増える中、空力をどう補うかが勝負の分かれ目となった。
本番まで急ピッチで改良を重ね、史上最大数の32万5000人の大観客が見守る24時間レースに挑んだM3ツーリング24H。エイプリルフールのジョークを覆す速さと信頼性で、『Mの本気』を見せつけた。ワゴンが速くて何が悪いのか——そう言わんばかりの走りは、クルマ好きの心を熱くさせた。
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