重機運搬車×ウイング車を合体! 三菱ふそうスーパーグレートベースの異色作「NEXTER煌」
クルマ好きなら、トラックにも「これはスゴイ!」と思わず唸る個性派がいることをご存じだろうか。今回紹介するのは、重機運搬車とウイング車をひとつに融合させた、まさに唯一無二の特殊車両だ。製作したのは、東京都江戸川区に本社を置く司工業。千葉県佐倉市の工場でオーダーメイドのトラックボディを手がけるプロ集団である。
ベース車両は三菱ふそうスーパーグレートFS系。GVW25トン級の4軸低床8×4総輪エアサスシャシーを採用し、車両寸法は全長11990mm×全幅2491mm×全高3790mmという堂々たるサイズ。この大型シャシーに載せられたのが、司工業独自の重機運搬車ボディ「テールオート」をベースにウイング機構を組み合わせた荷台だ。
冷房ゼロで涼しいミニギアAirio Pro この特殊ウイング車「NEXTER煌(ネクスターきらめき)」は、愛知県江南市のリュウエイ機工からの依頼によって生まれた。同社は工作機械やプラント設備の据付・移設を専門とするが、もともと現場で使う工具やフォークリフトの運搬に重機運搬車を使っていた。ところが近年、工具の電動化が進み、輸送中の湿気や結露による故障が多発。そこで密閉性の高いウイング車のボディを重機運搬車に融合させるアイデアが浮上したという。
司工業は重機運搬車とウイング車の両方で豊富な実績を持つが、この二つを組み合わせるのは今回が初めて。開発には重機運搬車の設計に詳しいOB社員も加わり、「オール司工業」体制で挑んだというから熱い。ネーミングの「NEXTER煌」には、次世代感と新しさへのこだわりが込められている。
荷台のスペックも見逃せない。荷台内寸は内法長9480mm×内法幅2400mm×内法高2650mm(センタービーム部)。最大積載量は10900kgだ。積み荷は主に工具とフォークリフトだが、特殊な精密機械を運ぶことも想定し、床フックは左右20対、中央10個と充実。スタンション5対に加え、前壁には固縛機具を吊るすフックも備える。
構造は通常のウイング車と同じく、前壁とリア門構をセンタービームでつなぎ、そこに羽根を搭載。床材には耐久性に優れたアピトン木材を採用し、テールオートの構造上、床と床枠が分離するリア門構部は独自の補強で強度を確保している。
アルミブロック製のアオリは左右4方開き。リアには観音ドアではなく、スロープ兼用のリアゲートを装備。全高3.8mのウイング車構造を活かし、全長2mのロングタイプとした。テールオート〜リアゲートの傾斜時の角度は約14度で、床部分は鉄板にメッシュ板を張ったすべりにくい仕上げ。
「大切な工具を湿気や結露から守りたい」というユーザーの想いが形になったこのNEXTER煌。重機運搬車の実用性とウイング車の密閉性を両立させた、まさに職人技が光る一台だ。エクステリアデザインにもこだわったというから、その全貌をぜひチェックしてほしい。
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