初代日産ジュークが変えたSUVの常識、異端児のデザイン革命
2010年6月、日産が放った一台のクルマが、コンパクトSUVの世界に旋風を巻き起こした。その名は初代『ジューク』。当時のリリースには「コンパクトスポーツカーの俊敏さとSUVの力強さや安心感、それぞれが持つ魅力をそのまま一つに結合することで、斬新で独創的な全く新しいジャンルのクルマ」と記され、まさに異端児としての誕生だった。
最大の武器は、エクステリアとインテリアに貫かれた圧倒的な個性だ。エクステリアでは、リアに向かって緩やかに傾斜するルーフライン、ラウンドしたフロントスクリーン、そして何より印象的なのが丸型ヘッドランプとその上方に配置されたフロントコンビランプ。この上下分割式のライトは、見る者に強烈なインパクトを与えた。リアコンビランプはブーメラン形状を採用し、当時の『フェアレディZ(Z34型)』と共通イメージでまとめられている。
デニムに合う。履くだけで「ちょいワル」Tapoon インテリアも負けていない。センターコンソールはバイクのガソリンタンクをイメージしてデザインされ、メーターはシリンダー型を採用。センタークラスターもスポーティなデザインで、斬新さと機能性を両立させた。クルマ好きなら「これはヤバい」と直感する、そんな空間だった。
プラットフォームはルノーのBセグメント車などと共用するBプラットフォームをベースに、215/55R17サイズの大径ワイドタイヤに対応すべくホイールハウスの構造を改良。サスペンションはフロントがサブフレームマウントのストラット、リアはトーションビーム(2WD)と、実用性と走りのバランスを追求した。
心臓部には、量産車世界初となるデュアルインジェクターを採用した1.5リッターHR15DE型エンジンを搭載。組み合わせるトランスミッションはエクストロイドCVTで、当時の10・15モード燃費は19.0km/リッターを実現。パワフルさと経済性を両立させた。
今見ても色あせないそのデザインは、後のコンパクトSUVに多大な影響を与えた。まさに時代を先取りした一台と言えるだろう。
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