バリカン、サメブル、ブタ目…昭和のクルマに付けられた衝撃ニックネームの世界
クルマ好きなら、型式やグレード名で呼ぶのも楽しいが、それ以上に「あだ名」で語り継がれるモデルには特別な味わいがある。誰が言い出したかも定かではないが、一度耳にすれば忘れられない強烈なインパクト。そんな“異名”を持つクルマたちを振り返ってみよう。
まずはトヨタの屋台骨を支えた3代目コロナ。1964年に登場し、当時のファミリーカーとして大ヒットしたモデルだが、その顔つきはスラントしたノーズにメッシュグリルを組み合わせたデザイン。見る人が見れば「バリカン」にしか見えなかったという。フロントバンパー上部からリアへ一直線に伸びるアローラインが特徴的なボディに、まさか散髪用バリカンのあだ名がつくとは、いかにも庶民的で微笑ましい。
冷房ゼロで涼しいミニギアAirio Pro 続いては、コロナと熾烈な販売競争を繰り広げた日産ブルーバード。1971年登場の4代目(通称ブルU)に追加された2000GTシリーズは、逆スラント状のロングノーズと前フェンダーのスリットが、まるで魚のエラを連想させることから「サメブル」の愛称で親しまれた。2リッター直列6気筒エンジンを搭載し、走りもデザインもシャープだったこのモデルには、いかにも合ったあだ名だ。
そして、ハイオーナーカーとして人気を博したトヨタ・マークII。3代目は丸形2灯ヘッドライトの内側に長方形のポジションランプを配した顔つきから「ブタ目」とやや残念な呼ばれ方をされたが、実際のスタイリングはプレスラインの効いたサイドビューやテール下がりのフォルムがエレガントで、決してブタっぽくはない。一方、1980年に登場した4代目はマイナーチェンジを機にフロントマスクを一新。グリルを強調した顔立ちは「イーグルマスク」と再命名された。初代後期型でも使われていた鷲のクチバシをイメージさせるネーミングが復活し、マニアを喜ばせた。
このほかにも、広島ベンツやマヨネーズなど、素材には紹介しきれないほどの個性的なあだ名が存在する。クルマのデザインや時代背景を反映したこれらの呼び名は、今もなおクルマ好きの語り草となっている。あなたの思い出の一台にも、こんなニックネームが隠れているかもしれない。
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