スズキ ソリオで本当に車中泊できる? 室内寸法とシートアレンジを徹底検証
全長3790mm、全幅1645mm、全高1745mm。このコンパクトなボディからは想像しにくいが、スズキ ソリオの室内は実に広い。室内長2500mm、室内幅1420mm、室内高1365mmという数値は、ひと昔前のミニバンにも迫るレベルだ。しかも両側スライドドアを備え、街中での取り回しとファミリーユースを高い次元で両立させている。
そんなソリオだが、公式がうたう「フルフラットアレンジ」で本当に大人が寝られるのか? 車中泊目的での実用性を検証してみた。
エアコンなしで部屋を涼しくするならこの一台Airio Pro まず、室内長2500mmという数字に惑わされてはいけない。これはインパネ付近からリアエンドまでを測定した値で、後席を前倒しにした荷室床面の長さは約1390mm。これだけでは身長170cmクラスの大人が脚を伸ばして寝るのは無理だ。そこで活きるのが前席を活用したアレンジ。ヘッドレストを外し、前席を前方へスライドさせて背もたれを後方へ倒せば、後席とつなげてフルフラットに近いスペースが生まれる。後席を最後方まで下げ、リクライニングを活用すれば、身長170cm台の大人がゆったりと脚を伸ばせる空間が完成する。
室内幅は1420mmあるため、大人2人が並んで横になることも理論上は可能。ただし、ドアトリムやシート形状の影響で実際に使える幅はもう少し狭い。体格の良い大人2人だとかなり窮屈で、荷物を置く場所も減ってしまう。現実的な上限は大人2人、快適に過ごすならソロがベストだ。大人2人と子ども2人といった4人就寝はまず無理と考えたほうがいい。
そして最大の注意点が「フルフラット」の品質。ソリオのフルフラットは完全な平面ではない。座面と背もたれの境目、前後席をつなぐ際の隙間、シート自体の傾斜が残るため、そのまま寝ると腰や背中が痛くなりやすい。厚手の車中泊マットやクッションで凹凸を埋めるのは必須。窓には専用シェードを追加したいところだが、リアドアのロールサンシェードは日よけには便利なものの、完全な遮光や目隠しにはならないので注意が必要だ。
結論として、ソリオはソロあるいは大人2人の短期車中泊であれば十分実用的なコンパクトカーだ。普段は取り回しの良い街乗りハイトワゴンとして、週末はちょっとした車中泊仕様に変身する。ただし、本格的なキャンピングカーのような平面を期待してはいけない。マットによる段差対策と荷物の整理をしっかり行えば、日常使いの便利さを犠牲にせず、週末の小旅行にも活躍する一台になる。就寝時はエンジンを停止し、換気と暑さ・寒さ対策も忘れずに。
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