真夏の車内は70度超え! モバイルバッテリー発火の危険、JAFとNITEが警告
夏の炎天下に駐車したクルマの車内。人やペットを残す危険性は広く知られているが、モバイルバッテリーやスマートフォン、ライターなど、普段何気なく置いているアイテムにも思わぬリスクが潜んでいる。JAF(日本自動車連盟)や消費者庁、NITE(製品評価技術基盤機構)が相次いで注意を呼びかけているので、改めておさらいしておきたい。
まず、炎天下の車内がどれだけ高温になるか。JAFが外気温35度の晴天時に黒色のミニバンを使い、正午から4時間にわたって測定した実験によれば、窓を閉め切ってエンジンを停止した状態で、わずか30分後に車内温度は約45度に達した。さらにNITEはこのデータを引用し、直射日光が当たるダッシュボードの温度は70度を超えることもあると指摘する。
寝苦しい夜が、これひとつで快適にAirio Pro この過酷な環境で特に危険なのが、モバイルバッテリーなどリチウムイオン電池を使用した製品だ。消費者庁は2026年5月、夏季におけるリチウムイオン電池の事故リスクについて注意喚起。高温環境では電池内部の化学反応が加速し、性能低下や発火につながる恐れがあるという。同庁はダッシュボードだけでなく、座席やトランク内への放置も避けるよう求めている。
実際の事故例も報告されている。消費者庁によると、トランク内にモバイルキーボードを放置したところ、走行中に発火しトランク内部が焦げたケースがある。さらに堀井奈津子長官は2026年7月2日の記者会見で、「短時間であっても製品を放置しない」重要性を強調した。
NITEも高温の車内にモバイルバッテリーを置かないよう警鐘を鳴らす。紹介された事故では、車内に置かれたモバイルバッテリー付近から出火し周辺を焼損。約8年の長期使用による電池の劣化に加え、高温環境が重なって電池セルが異常発熱した可能性が考えられるという。NITEは高温環境に放置したモバイルバッテリーが発火する再現映像も公開しており、リチウムイオン電池製品は外部からの熱に弱いため、真夏の車内や直射日光が当たる場所には絶対に放置すべきでないとしている。
注意が必要なのはモバイルバッテリーだけではない。スマートフォンや携帯用扇風機、ワイヤレスイヤホンなど、身近なリチウムイオン電池搭載製品すべてが対象だ。また、ライターやスプレー缶といった可燃性の高いアイテムにも注意が必要。JAFの実験では、ダッシュボードに置いた使い捨てライターが2~3時間でケースに亀裂が入り内部のガスが抜けた。破裂には至らなかったものの、JAFは車内温度の上昇によって破裂や引火の可能性が高まると警告する。
火災や破裂に至らなくても、高温で使えなくなる物もある。JAFの実験では、ダッシュボードに置いたクレヨンが約1時間で溶け始め、約1時間20分ですべての色が流れ出した。消せるボールペンで書いたメモも約2時間で文字が消えた。スマートフォンなどの電子機器も一時的に機能が停止する場合があり、高温による故障や変形、性能低下には注意が必要だ。
「短時間だから大丈夫」という考えは禁物。NITEによれば、真夏以外の天気の良い暑い日にも高温の車内での事故は発生している。炎天下でクルマを離れる際は、人やペットが残っていないかはもちろん、モバイルバッテリーやスマートフォン、ライター、スプレー缶といった高温に弱い物や可燃性の物を車内に置き去りにしていないか、しっかり確認してほしい。
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