アリババAmapがロボット制御AI「ABot」刷新、屋外ナビ成功率92.9%
アリババグループが展開する位置情報サービス「Amap」が、ロボットの頭脳にあたるエンボディドAIシステム「ABot」を大刷新した。今回投入されたのは「ABot-N1」「ABot-M0.5」「ABot-ER」「ABot-AgentOS」「ABot-C0」の5モデル。ロボットの移動から物体操作、長期記憶、運動制御までを一気通貫でカバーする、まさに次世代プラットフォームと言える。
まず注目はナビゲーションを専門に担う基盤モデル「ABot-N1」。このモデルは、ゆっくりとした長距離推論を行う低速モジュールと、瞬時のリアルタイム制御を担う高速モジュールのデュアルシステム構成を採用。特筆すべきは、ナビゲーションエラーが発生した際に、低速モジュールの推論に基づく視覚判断へ自動で切り替わる点だ。ピクセル単位の思考連鎖処理も導入され、視覚情報と言語ベースの論理を組み合わせることで、ロボットがどのような判断過程を経たのかを追跡可能にしている。その成果は屋外ナビゲーション成功率92.9%という驚異的な数値で示された。
寝苦しい夜が、これひとつで快適にAirio Pro もう一つの基盤モデル「ABot-M0.5」は、移動と物体操作を協調させるマニピュレーションに特化。移動と操作を2系統のアクションストリームに分離し、フレーム単位の暗黙的アクションで視覚・手・移動を細かい時間軸で整合させるというアプローチを採る。ノイズを含む視覚予測からも動作生成を継続できる「ドリーム・セルフヒーリング」学習手法により、微小なずれによる失敗を低減。RoboCasa-365でのテストでは、複雑タスクで従来比20.4%、基本タスクでも10.6%の性能向上を達成した。
さらに記憶と実行を担うエージェント層として、「ABot-ER」と「ABot-AgentOS」が投入された。「ABot-ER」は知覚から行動までの意思決定を支援し、物体・空間・タスク間の関係性を推論。3つのベンチマークで最高水準(SOTA)を達成し、「Embodied Arena 2D-EQA」では発表時点で首位に立った。一方の「ABot-AgentOS」は計画を実行可能な行動へ変換する仕組みで、計画・ツール利用・実行・検証をロボット本体から切り離し、プラグイン形式のスキルで多様なロボット形態に接続できる。対応するのはヒューマノイド、四足、車輪型ロボット。タスクや時間をまたぐマルチモーダル長期記憶機能も備え、失敗したタスクの軌跡をもとに記憶を最適化し、過去の経験を今後の意思決定に反映するという、まさに「学習するロボット」の理想形に迫る。
そして運動制御を担う「ABot-C0」は、ABotシステムによる意思決定を物理的な動作へ変換するモデル。四足ロボット向けの統一的な行動基盤を構築し、異種ロボット間の協調動作にも対応する。
この刷新によりABotシステムは、実世界の開放環境でロボットが学習と適応を継続できる設計へと進化。物流や警備、災害対応など、自動車業界の枠を超えて広がるモビリティの未来を、このAI基盤がどう変えていくのか目が離せない。
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