なぜアルファードは残クレで買うのが当たり前になった? ディーラーが強気の残価を設定する裏側
トヨタの高級ミニバン、アルファード。街中で見かけるたびに「また新型か」と思わされるほどの人気ぶりだが、最近は購入方法にも変化が起きている。残価設定ローン、いわゆる残クレを使ってアルファードを手に入れる人が増えているのだ。
値上がりを続けるアルファードの車両価格は、上位グレードで900万円を超える。現金一括でポンと払える層は限られ、多くのユーザーはローンを組む。そこで頭を悩ませるのが月々の負担だ。残価設定ローンは、数年後の下取り予想価格(残価)をあらかじめ決め、車両価格からその分を差し引いた金額を分割払いする仕組み。残価分の支払いを先送りするため、通常ローンより月々の返済額を数万円単位で抑えられる。ハイグレードなアルファードほど、その差は顕著に表れる。
デニムに合う。履くだけで「ちょいワル」Tapoon では、なぜディーラーはここまで残クレを推すのか。単にユーザーの月々負担を軽くしたいだけではない。残価設定ローンには契約満了時に「乗り換え」「返却」「買い取り」の3つの選択肢があるが、多くのユーザーは実質的に乗り換えを選ぶ。これがディーラーにとっては、数年後の再来店と再契約がほぼ約束されることを意味する。一括払いや通常ローンで購入したユーザーは次のクルマを別のディーラーで検討する自由度が高いが、残クレの契約者は満了時の手続きや査定の関係で、契約したディーラーへ戻ってくる可能性が格段に高い。つまり残クレは、単発の販売を継続的な顧客関係へと変える営業戦略の側面もあるのだ。
さらに近年、一部のディーラーではあえて保証残価を市場相場より強気に設定するケースも見られる。月々の支払いをさらに軽くして契約を後押しする狙いがある一方、ディーラー自身が数年後の再販価格に強い自信を持っていることの裏返しでもある。アルファードは国内外で極めて高い中古車需要を持ち、特に海外バイヤーからの引き合いが強い。程度の良い個体なら数年落ちでも新車価格に迫る高値で取引されるケースすらある。この中古車市場での安定した高値が、ディーラーにとって「残価を高めに設定しても実際の下取り時にその価格を下回りにくい」という安心材料になっている。他の車種なら高めの残価設定はリスクだが、アルファードに限ってはそのリスクが相対的に小さいのだ。
残クレは月々の負担を抑え、ディーラーにとってもリピート顧客を確保できる合理的な仕組み。しかし、契約時には残価設定の根拠や満了時の選択肢をしっかり確認したい。賢く使えばメリットは大きいが、安易な選択が後々の思わぬ出費につながらないとも限らない。アルファードという特別なクルマだからこそ成立する、この「攻めの残価設定」のカラクリを理解した上で、自分にとって本当に得な買い方かどうかを見極めてほしい。
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