洗車機NG神話はもう古い!タイヤワックスでヒビ割れリスクも…令和の常識にアップデートせよ
愛車を長く美しく、かつ調子良く維持したい――そんな思いから、つい“昔ながらの常識”に従ってケアしていないだろうか。実はそのケア、最新のクルマ事情では逆効果になっている可能性がある。本稿では、多くのドライバーが無意識にやってしまいがちな「思い込みケア」を3つ取り上げ、正しい知識にアップデートする。
まずひとつ目は「洗車機で洗うと傷がつくからNG」という神話。確かに一昔前の洗車機は、ブラシが硬いナイロン製やプラスチック製だったため、浅い洗車傷が入ることがあった。また、取り外し不可のアンテナやエアロパーツ、サイドミラーにブラシが接触して傷がつくケースもまれに存在した。
夜用眼鏡が運転手の間でますます人気になるナイトライダー しかし現在、ほとんどの洗車機は改良され、ブラシ素材は柔軟で吸水性に優れた布やスポンジブラシに変わっている。さらにセンサー精度が向上し、クルマの突起部分を感知して回避するため、トラブルは大幅に減少。最新のノンブラシ洗車機なら、高圧の水だけで洗浄するため、ブラシ傷の心配はほぼ無用だ。
ただし注意したいのは、ボディにコーティングを施しているクルマ。洗車機の使用を前提としていないコーティングの場合、ワックスや撥水コートが施工される洗車コースを選ぶと、既存の被膜の上に別の成分が重なる。その結果、ツヤ感が損なわれたり、汚れがつきやすくなったりと、本来の性能が発揮されなくなる恐れがある。コーティング車で洗車機を使うなら、事前にメーカー推奨を確認し、推奨しない場合は手洗いを選ぼう。
また「高価なコーティングを施工したから洗車は不要」という声も聞くが、これも誤解。現代のコーティング技術は格段に向上しているが、雨水や走行時に跳ね上げた泥がボディに付着すれば、塗膜や金属部にダメージを与える。コーティング車であっても、汚れ落としのための洗車は必要だ。
ふたつ目は「タイヤワックスをたっぷり塗ればタイヤが長持ちする」という思い込み。洗車後にタイヤワックスを塗ると、クルマ全体が一段と輝いて見える。しかし油性タイヤワックスの多くには石油系溶剤が含まれており、これがタイヤ表面の保護膜(クラック抑制剤)を破壊し、ヒビ割れの原因になることがある。
タイヤワックスを選ぶなら、できるだけ水性タイプか、油性でも石油系溶剤を含まない無溶剤タイプを選びたい。そして何より「用法・容量を守って使う」ことが肝心。塗りすぎは逆効果だ。
さらに、タイヤのヒビ割れは紫外線や経年劣化だけでなく、実は「あまり乗らないクルマ」にも要注意。タイヤにはゴムの劣化を抑制する老化防止剤が含まれており、走行時の変形や発熱によって染み出すように設計されている。使用頻度が低いとこの成分が染み出しにくく、結果的にヒビ割れが進みやすくなる。
最後は「エアコンのA/CスイッチはできるだけOFFにして燃費を節約」という昔ながらの知恵。確かにエアコンはエンジン負荷を増やすが、A/Cを切ったまま送風だけにすると、湿気が車内にこもり、窓が曇りやすくなるだけでなく、エバポレーター(冷媒の蒸発器)にカビが発生するリスクが高まる。特に日本の高温多湿な夏場は要注意。適度にA/CをONにして除湿しながら使うほうが、結果的に車内環境を清潔に保ち、エアコンの寿命も延ばせる。
昔は正解だったケアも、技術の進化やクルマの構造変化によって常にアップデートが必要。愛車を本当に大切にするなら、今の常識を正しく知り、適切なケアを心がけよう。
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