テスラ・オプティマス、2026年後半から低量産開始へ。3万ドル以下のヒューマノイドはEVを超えるか
テスラが2021年に発表したヒューマノイドロボット「Optimus」が、ついに量産フェーズに突入しようとしている。2022年9月に動く試作機がステージに登場してから約3年、現在はカリフォルニアのFremont工場で、かつて「Model S/X」を生産していた設備を転用し、Optimus専用の生産ラインを構築中だ。
テスラはこのラインで、2026年後半から低ボリューム生産(Low-volume production)を開始する計画を示している。目標価格は3万ドル以下と報じられており、イーロン・マスク氏は2027年末頃の一般販売を目指すと説明。さらに、量産開始に近いタイミングで新型「Gen3」を公開するとも発言しており、開発中の機体はすでにGen3へ移行しつつあるという。
夜間運転用メガネが今ドライバーに急増中ナイトライダー マスク氏は直近の決算説明会でも「Optimusはテスラ史上最大の商品になる」と強調。ロボタクシーと並び、テスラの将来を左右する柱と位置づけ、設備投資の多くをAIとロボットに振り向けている。最初のユーザーはテスラ自身だ。自社工場で部品搬送や組立補助、物流に投入し、実運用で性能を高めてから外部展開する戦略をとる。
開発の特徴は「設計」と「製造」の一体最適化。ロボット本体だけでなく、生産設備や製造プロセスそのものを開発チーム自らが設計・改善している。配線(ワイヤーハーネス)の簡素化や、小型・高出力の電子回路、複雑な手の機構といったコンポーネントレベルでの改良も進行中で、生産性とコスト低減を同時に狙う。
一方、有識者の見方は分かれる。コーネル大学のGuy Hoffman氏は「非常にリスクの高い挑戦」と評するが、テスラ支持者の間では「量産を前提に開発できるのがテスラの強み」と期待する声も多い。SNSでは「実際に工場でどこまで自律的に働けるのかを見たい」「Figure AIなど競合との差が焦点」といった意見が飛び交う。
マスク氏自身はXで「Optimusの生産は当初は非常にゆっくり進む」と投稿し、過度な期待を戒めている。また、最近はデモ動画が減り「以前より情報公開が少なくなった」との指摘もあるが、競合対策でGen3の詳細を伏せているとの憶測も。
ヒューマノイド業界ではFigure AI、Unitree、AgiBot、UBTECH、Apptronik、1X Technologiesなどが実用化を競い、Agility Roboticsはすでに外部企業での導入事例を公表。そんな中、テスラが量産と実運用の両面でどこまで成果を見せられるか。2026年後半から2027年にかけて、市場の大きな注目点となりそうだ。
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