R32スカイラインが伝説になった理由:GT-R復活と小型化戦略の真実
日産スカイラインの歴史において、転換点となった世代を挙げるなら、多くの人がR32型を思い浮かべるのではないだろうか。1989年、バブル真っ只中に登場した8代目スカイラインは、「超感覚スカイライン」のキャッチコピーのもと、ドライバーの心を鷲掴みにするスポーツカーを目指して開発された。
その背景には、1990年までに技術の世界一を目指す日産社内プロジェクト「901活動」の存在があった。R32はその影響を最も受けたモデルと言っても過言ではない。当時、クルマの大型化が主流だった中で、先代より小型化を敢行。運動性能向上にまい進した姿勢が、走り好きのハートを射抜いた。
寝苦しい夜が、これひとつで快適にAirio Pro エクステリアは、走りの良さを予感させるグリルレスマスクが特徴。歴代で最もモダンでスタイリッシュなデザインに仕上がっている。ボディタイプは2ドアクーペに加え、スカイライン史上初で最後となるピラードハードトップの4ドアセダンも用意。2ドアクーペGTS-tタイプMのボディサイズは、全長4530mm、全幅1695mm、全高1325mm、ホイールベース2615mm。
技術面では、シリーズ初の4輪マルチリンク式サスペンション、進化した「スーパーHICAS」、改良型RBエンジンなど、最新技術を惜しみなく投入。GT-R譲りの電子制御トルクスプリット4WD「アテーサE-TS」を搭載する「GTS-4」は、スカイライン初の4WDモデルとして注目を集めた。
インテリアもスポーツカーらしく、ドライバーを包み込むようなコックピットを採用。デザインの良さも重視された。1991年のマイナーチェンジでは、当時の3ナンバー車志向に応えるべく、4ドアにのみ2.5L車を設定。さらに、GTS-4セダンにGT-R用エンジンをNA化したRB26DE(220ps/25.0kgm)を搭載した「オーテックバージョン」も限定で登場。ATのみの設定で、高性能ツアラーとしての位置づけだった。
エンジンラインナップは、直6 2.0L NA&ターボ、直4 1.8L NA。最強グレードの2.0ターボは215ps/27.0kgmを発生。当時の新車価格は、2ドアGTS-tタイプMの5MT車で238万5000円だった。
走りの良さで多くのクルマ好きを夢中にさせた一方、4ドアでも後席の実用性の低さが指摘され、販売台数では伸び悩んだ面もある。それでも、R32は今なお「最高傑作」と称される名車。直6 RB型のサウンドは、今では考えられないほど庶民に手の届く存在だった。スカイラインの歴史を語る上で、決して外せない一台だ。
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